ここでは、居宅療養管理指導の主要なポイント、ケース別の実践方法と、口腔ケアの概念を、大阪府歯科医師会編・要介護者の口腔Cure&Care、日本歯科衛生士会編・歯科保健指導ハンドブック、医歯薬出版・歯界展望特集等、歯科関係専門書籍に掲載された記事を参考に解説してみましょう。

ケース別実践方法

口腔ケアの基本
介助者が行う口腔ケア
口腔乾燥症の口腔ケア
痴呆症の口腔ケア
摂食・嚥下障害の口腔ケア
誤嚥性肺炎の口腔ケア
経管栄養の口腔ケア
片麻痺の口腔ケア


口腔ケアの定義  (第9回日本嚥下障害臨床研究会-伊万里・有田地区歯科医師会)

 口腔ケアとは、口腔の疾病予防、健康の保持・増進、リハビリテーションなどによってその対象者のクオリティ・オブ・ライフ(QOL)の向上を目指した看護や介助をいい、広義には口腔疾病の治療および予後管理、教育、相談、診査、予防処置を含んだ、単に口腔領域にとどまらず全人的支援を意味するもので、さまざまなケアの一環として取り扱われるものです。
 疾病予防、口腔領域の種々の障害の改善、摂食・嚥下機能改善、栄養改善、生き甲斐などを援護することを目的とし、口腔清掃、義歯の改善と装着や管理指導、咀嚼・摂食・嚥下指導や介助、口臭除去、口腔乾燥の防止、疼痛の軽減、口腔内出血などの不快症状の改善、口腔関連緒筋群や言語訓練などを含めたリハビリテーション、ならびに口腔健康診査などを、具体的方策として実施するものです。

口腔ケアの意義  (同・一部改変)

@虫歯や歯周病の予防
A口腔の爽快感・口臭予防・心地よい睡眠
B食感覚の覚醒、咀嚼の刺激
C味覚や触覚の唾液成分刺激作用による嚥下反射の促進
D口呼吸や薬物による口腔乾燥、嚥下困難の予防と、脱水の早期発見
E口腔内細菌による二次感染の防止・発熱の予防・細菌性心内膜炎の予防
F口腔内細菌による二次感染の防止・誤嚥による嚥下性肺炎の予防
G全身で最も過敏である口腔への接触による、脱感作
H口唇、舌、頬、咽頭のマッサージによる摂食嚥下訓練
I発音、構音に関係する口唇、舌、軟口蓋のリハビリテーション
J歯磨きによる手や腕や首のリハビリテーション
K歯磨きのための座位や洗面所への移動によるADLの向上と自立支援
L日常生活リズムの回復
M対人関係の円滑化・口もとの健康的な美しさ・会話・口臭
Nその他